携帯電話

こんにちわ。
昨日、娘Kちゃんの中学校に行ってきました。呼び出しです。
彼女の容疑は携帯電話を教室に持ち込んだこと。判決は、しばらく携帯電話没収。
電車で学校に通うKちゃんに、防犯にもなることと、当時、少しだけテストをがんばったことで、携帯電話を与えました。通学に使うには学校の許可も必要なので、その手続きをしました。その際、「携帯電話は学校周辺で電源を入れてはいけません。最寄り駅ででも電話が鳴ったら、契約解除をしていただきます。」との厳しい規則を守る約束でした。
そもそも、学校としては携帯電話は百害あって一利なし。友人関係を壊すツールとしては最強です。というような説明。確かに、使い方を間違えたら、人権侵害もへったくれもありません。私もそのようには十分理解していました。
でも、親子とも、携帯電話の便利さにはかないません。今では、娘と携帯で繋がっている安心感に依存しきっています。娘は外に出るとき携帯電話を持っていないことはありませんから。
で、最近緩んでいたKちゃん。職員室が近いにもかかわらず、先生に預けていませんでした。そして、それが常習化していました。
そんな折、授業中の教室で、携帯電話のバイブレーションが鳴ったそうです。そのときはうまく隠し通し、昼休みに下駄箱に隠したそうです。ところが、先生に発見されてしまいました。お友達と一緒に4台を使っていない下駄箱にところに隠したのだそうです。ひとりのお友達は違うところに隠していましたが、結局見つけられてしまいました。もちろんその場で没収。その日は家に帰されて、担任の先生から経緯と携帯を持ち帰らせていない旨を電話で聞きました。
次の日、授業終わりに、5人それぞれ別教室で担任外の先生からの事情聴取をされたそうです。教室に持ち込んでどんなことをしたのか。友達はどのようなことをしていたのか。いつからそのようなことをしていたのか。など…。それぞれのお友達から聞いた話を、先生方がすり合わせて、事実をパズルのようにつなげていきます。その日は、それぞれのお友達が口裏合わせをしないように、帰宅時間の電車も同じにならないように監理されて帰宅してきました。帰宅確認と翌日の親呼び出しの時間を説明される電話がかかってきました。親も個別に呼び出しです。
そして昨日、私が学校に行き教室に行ったら娘がいません。教室にいたお友達に聞いたら、別校舎にいると教えられました。で、そこに行ったら、Kちゃんがその校舎の前に立っていました。「先生がお母さんに場所を伝え忘れたから、迎えに行ってと言われて待ってた。寒かったよ。」と。もう、私より背も高くて、いつもえらそうな態度をしていたり、返事をしなかったり、「反抗期」のKちゃんですが、今から怒られることがわかってても、親の顔を見ると安心したようで、まだ、幼いなぁと思いました。
通された部屋は応接室。暖房が効いていて心地よいソファーに座らされました。メンバーは、生活指導担当の先生、学年主任の先生、担任の先生、Kちゃん本人と私。
まずは、Kちゃんから経緯の説明…と言うか、告白、懺悔、ですかね?自分の罪について話しました。だいたいお家で聞いた話でした。すると、「え?それだけちゃうよね?」と、学年主任の先生。Kちゃん言いにくそうに、「文化祭の時、教室で女子だけになったので、制作物と一緒に写真を撮りました。」と。「お母さん聞いておられましたか?」と、学年主任の先生。「撮影の事実は今初めて聞きました。」と、私。
携帯電話を教室に持ち込む行為は許されていません。でも、残念に思うことは、それより隠したことです。例えば、あなたがうまく隠せて、お友達が見つかって処罰されたとして、あなたは「ラッキー♪」と思って過ごすことができるのですか?逆だったとして、あなたはお友達を許せますか?そのようなところから、友達関係が破綻したり、世間で騒がれてるように、いじめを撮影したり着替えを撮影したりということに発展しかねないのです。先生達はあなた達をそのようなことから守りたいのです。写真がブログでアップされたりしたことにより、事件に巻き込まれないとも限らないのです。そのことを再三注意してきたはずです。教室での写真撮影は学校としては考えられない行為です。
生活指導の先生の話はごもっともです。
「さて、携帯電話についてどのようにさせていただきましょう?」と、先生が振ってきました。
ウチとしては、これから冬に向かい、暗い中帰ってくるので、所持はさせたいです。携帯本体での操作で、メールとwebの送受信をできなくすることが可能と聞きましたので、娘からメールを取り上げたいと思います。家ではもちろん携帯を触ることできないように監視します。と、話しました。
お母さんのお考えとお気持ちはわかります。ですが、一旦娘さんから携帯を切り離していただきたいと思います。お灸をすえるではないですが、一定期間反省していただきたいと思うのです。年末年始を挟むことになるかもしれませんが、ご理解いただきたいのです。最近、公衆電話も減ってしまいましたが、ありますのでそれを使ってもらったり、女性専用車両を利用して通学してもらうなど、安全に登下校できる対策も携帯以外でとってもらえるようにお願いしたのです。
なるほど。女性専用車両。やらかしたことがことだけに、すぐ返していただくことは無理だよね…。
わかりました。子ども達のネットワークはメールで繋がっていたりしますので、この場で、「しばらく使えません」と送信させていただくことはできませんかと尋ねたら、
「携帯を取り上げられたことは校内ではすぐ回ります。地元のお友達には、電話で連絡するなりしていただくことになります。」と、先生。
そうですよね…。
と、言うわけで、結局「おりこうになるまで。」と言う期限付きで没収になりました。
本当は、携帯解約処分のところを、情状酌量で執行猶予といったところでしょうか。
でも、バイブレーションは没収処分になったメンバーの携帯電話ではありませんでした。
ようするに、クラスの中のほかの誰かの携帯電話が鳴ったのです。
Kちゃんたちも誰のがなったのかはわかりません。だけど、「あの子じゃないかな?この子かもよ?」と言う憶測はクラスの中で回るでしょう。先生方が一番心配している人間関係の破綻に繋がらなければと、祈る気持ちです。
たかが携帯、されど携帯。
もう、生活の一部になってしまった携帯電話に対する危機感をしっかり持たなければと再認識しました。
そして、Kちゃんの担任の先生。まだお若くて、でも、とっても熱心で子ども達からも人気のある素敵な男の先生です。この先生が、Kちゃん含め約束を守らなかった5人のことを一生懸命かばってくれたそうです。生活指導の先生が、子ども達に聞かせてくれたそうです。
なんだかじーんとしました。
取り返しのつかないような大事件になることなく見つかって、それも、まだ可愛げのあるうちで、没収程度で済んで(本人達は超厳罰!!と思っていますが)、自分達の仲良しのお友達は一緒に処罰されて、先生が守ってくれてることも肌で感じられて、時が経てば、きっといい思い出になると思います。
母は、表向き厳しくネチネチいいますが、中学生だし、青春だし、これぐらいの事件がないとねー、と、心の中で微笑んでおきます。
愛と感謝を込めて…
安希

鍵穴

こんにちわ。
先週のことです。
末息子のSくん。いつも、お家の方向が同じお友達と何人かで一緒に帰ってくるそうです。この日もいつもと同じように帰ってきていました。すると、ある女の子がお家の前で、「鍵がない…」と、家に入ることができず困っていたそうです。クラスメイトのお友達を助けてあげるにはどうしたらいいか。Sくんは、鍵を開けてあげようと思い、鍵穴に合いそうな小枝を入れてみて開ける努力をしたのです。
でも、開けることができません。
結局、断念して、女の子はご近所のお友達と遊びながらお母さんを待ち、Sくんは家に帰って来ました。
翌日の夜、女の子とお母さんが我が家に来られました。
「Sくんが親切で開けてくれようとしてくれたようですが、鍵が回らなくなって閉めることができなくなりました。」とのこと。
二つ鍵のある玄関ドアの上が回らなくて、下は大丈夫。今は下の鍵だけ施錠していますとのことだったので、その場でインターネットで鍵屋さんを検索し、すぐ来ていただいて直してもらいました。料金は2万円。お支払させていただきました。
Sくんには、お友達のお家の大事な鍵を壊してしまったんだよ!!と、叱りました。そのお家の方がいる手前、親切できたのねとも言えませんし。
でも、Sくんが鍵穴に入れたのは小枝。鍵穴から出てきたのはプラスチック片。
話を聞いてみると、女の子が困っていたので、Sくんは小枝、一緒にいた男の子はプラスチックを入れて開けてあげようをしたそうです。
お金の問題ではありませんが、このことを連絡帳に書いて学校に相談しました。
すぐ担任の先生と教頭先生からお電話を頂き、まず子ども達に聞き取り調査をさせてください。それから、保護者の方と共通理解をしていただきたいと思います。お金に関しては、こうしたらいいのと違うかな?と言う思いはありますが、学校側からは言えません。とのこと。
一日待って、聞き取り調査なるものをしていただきました。
すると。
お家の女の子と、一緒に帰ってきた男の子と、Sくんの3人で、いろいろ入れてみて開ける努力をしたそうです。
定規、下敷きの角、小枝、ガラス片、プラスチック…。
女の子がいわく、「Sくんが一番がんばって色々試してみてくれてん。」と。
で、
その話を保護者共々一緒に聞き、さて、どうするかとなった時に、「Sくんのところだけに出していただくわけにはいきません。」と男の子のお母さんが言ってくださり、「Sくんの名前しか聞いていなかったのでSくんのお家に相談に行きましたが、うちの子もしていたのですよね。」と、女の子のお母さんも言ってくださり、2万円は3等分することができました。
先生は、「怒ってるんじゃないよ。困っているお友達を助けてあげようとしてくれたのはいいことだよ。だけど、まだみんなに解決できないこともたくさんあるから、大人の人に相談するのがよかったかな。今回のことはいいお勉強になったのと、こんなに上手にお母さん達が解決してくれたことに感謝しないといけないよ。お母さんにありがとうって言ってね。」と子ども達に話してくれました。
本当に。
子どもも保護者も学校の居心地が悪くなっても仕方がない事例。何とか穏便に解決できてホッとしました。金額も目をつぶるには大きかったですし。Sくんだけの責任にしては重たいのではないかと思っていましたし。
先生の言葉の配慮があったのだと感謝しています。
また、どんな保護者の方々なのか知らないだけに不安でしたが、お話させていただける方々だったのもラッキーだったのだと思います。
ちなみに、友人弁護士にこのことを話したら、鍵をなくしたという時点で、監理不足ということで鍵の持ち主の責任になるそうです。これが、いたずらで鍵を壊したことであれば別ですが、小学1年生が知恵を絞って親切を考えた結果なので、プラスチック片の犯人探しをするのも意味がない。でも、状況から考えて、3等分が妥当かな。と。
なるほど。
勉強になりました。
鍵は鍵でしか開かないこと。しっかり学んでくれたらと思います。
余談ですが、
丁度、国語の時間にことわざを習っている子ども達。
女の子が「先生、今日、3人寄れば文殊の知恵って習ったけど、今回はアカンかったなぁ。」と。
先生も「ほんまやな。注意書きがいるね。」と、笑っていました。
この子、賢いなぁ。Sくん、習ったのわすれてたんちゃうかな…。
愛と感謝を込めて…
安希

ピアノの発表会

こんにちは!!
日曜日は、長男Gくんのピアノの発表会でした。
お姉ちゃんのピアノにくっついて行って、そのままお稽古を始めることになってから、なんと5回目の発表会。
曲は、ピアノを習ったことがある人なら1度は聞いたことがある「紡ぎ歌」。Gくんにとっては、初めてのちゃんとしたクラッシック曲。
有名で聞き覚えのある曲なので、お稽古は割りとスムーズでしたが、やはり詰めは甘くて…。
発表会当日までてこずっていました。集中力が足りないのです。
当日くらいは機嫌を損ねないようにアドバイスをするように心がけていましたが、ブツブツ言い訳をするので、プチッときてしまい、叱ってしまいました。
みんなが弾きたいなとあこがれる曲をもらって今まで練習してきたんでしょう?
今日でこの曲を弾くのは最後なんでしょう?やりきったと自分で悔いを残さないように終れるように、なぜ最後まで努力しないの?そのままで終われるの?「紡ぎ歌」は、発表会でお兄ちゃんやお姉ちゃんが弾いてるのを聞いて、いつか弾いてみたいとGくんが憧れたように、Gくんより小さい子達がGくんの演奏を聞いて、弾いてみたいと思うんでしょう?もっと曲に真剣に向き合わないと。ピアニストのように弾けというのでない。Gくんが1音に丁寧に向き合えばケアレスミスはなくせる。それがGくんが今できることでしょう?
Gくんは、目にいっぱい涙をためて、鍵盤に向かっていました。
本当は、当日にできることなんてしれています。もう、この期に及んでどうしていいのかわからないのです。だから、文句の一つも言ってみたくなるのです。けど、口先だけでもさじを投げてはいけないのです。どうせ間違えると思ってはいけないのです。
さて、
スーツに身を包み、会場に出発。涙の後は、そこそこ集中してたので、テンションもそこそこ。ただ、本人いわく、緊張する~!!と、落ち着きない様子でした。
発表会スタート。
Gくん昨年までと違って、プログラム順が随分後ろです。待ってる時間、緊張していなければいけない時間が長いのです。小さい子なりに一生懸命な演奏。ほほえましく思うのは観客席、舞台袖は小さい子とはいえ緊張感でいっぱいです。
Gくんの前の子の演奏が始まりました。
…!!!!!
めちゃくちゃうまい!!ものすごく上手!!
客席が唸るほどの存在感。技術力も素晴らしく、練習量も半端なかったでしょう。まさに渾身の演奏です。
客席で聞く私たち家族は、この演奏の後がGくん?あまりにも酷ですわ…。と、心の叫び。
当人は舞台袖でこの演奏を聞いているのです。ただでさえプレッシャーを感じているのに、かわいそうでなりません。でも、もちろん、声をかけることもできません。
彼女の演奏が終わり、うやうやしくお辞儀をする彼女に、今日最も大きい賞賛の拍手が鳴り響いています。
彼女が舞台袖に姿を消したら、アナウンスでGくんが呼ばれました。
登場したGくんは、コチコチ…。余裕はみじんも感じられません。
ポジションを確認し、演奏スタート!!
主題部分のテンポもメロディーも指運びもスムーズです。テーマが変わる苦手な部分も、落ち着いていてきれいにメロディーをつないでいます。主題に戻って。いつもこのあたりで集中が切れ、メロディーが迷宮入りするのですが、今日は順調に指を運んでいます。ラストのテーマも集中力を保って大事に弾くことができました!!
ノーミス!!
お辞儀をしたGくん、顔を上げて、やっとちょっと笑顔が出ました。
いやー!!ホッとしました。
今までお稽古してきた中で、最高の演奏ができたと思います。よくがんばりました。本当に心から褒めてやりました。素晴らしかったよ。と。
Gくん、演奏中は頭の中は真っ白だったそうです。お辞儀をして顔を上げたとき、「終わったんだ」と、思ったそうです。
アナウンスの前、舞台袖で先生が、「あの子を抜くぐらいの勢いでいこうか!」と、発破をかけてくださったそうですが、Gくんがとっさに口にしたのは「無理!!!」だったそうです。
「お母さん、でも、そうやろ?無理やろ?あれはないで。僕の前だけなんであんなにうまいん?ありえへんわー。」と、Gくん。
「確かに彼女は上手だったよ。でも、Gくん一つも劣っていなかったよ。びっくりするくらい、全く引け目はなかったよ。」と、若干誇張気味に、でも、嘘ではなく、褒めておきました。
彼が、「やったー!!!!!!!」と飛び上がり、心底達成感を味わったのは、家に帰ってきてスーツを脱いだ時でした。
この日は旦那さんのお友達のスペイン料理店で、美味しいパエリアなどなどたくさんのお料理を堪能することができました。
母は来年もこの達成感を味わって欲しいのだけど…。母はピアノを弾く息子が大好きです。

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