ピアノの発表会

こんにちは!!
日曜日は、長男Gくんのピアノの発表会でした。
お姉ちゃんのピアノにくっついて行って、そのままお稽古を始めることになってから、なんと5回目の発表会。
曲は、ピアノを習ったことがある人なら1度は聞いたことがある「紡ぎ歌」。Gくんにとっては、初めてのちゃんとしたクラッシック曲。
有名で聞き覚えのある曲なので、お稽古は割りとスムーズでしたが、やはり詰めは甘くて…。
発表会当日までてこずっていました。集中力が足りないのです。
当日くらいは機嫌を損ねないようにアドバイスをするように心がけていましたが、ブツブツ言い訳をするので、プチッときてしまい、叱ってしまいました。
みんなが弾きたいなとあこがれる曲をもらって今まで練習してきたんでしょう?
今日でこの曲を弾くのは最後なんでしょう?やりきったと自分で悔いを残さないように終れるように、なぜ最後まで努力しないの?そのままで終われるの?「紡ぎ歌」は、発表会でお兄ちゃんやお姉ちゃんが弾いてるのを聞いて、いつか弾いてみたいとGくんが憧れたように、Gくんより小さい子達がGくんの演奏を聞いて、弾いてみたいと思うんでしょう?もっと曲に真剣に向き合わないと。ピアニストのように弾けというのでない。Gくんが1音に丁寧に向き合えばケアレスミスはなくせる。それがGくんが今できることでしょう?
Gくんは、目にいっぱい涙をためて、鍵盤に向かっていました。
本当は、当日にできることなんてしれています。もう、この期に及んでどうしていいのかわからないのです。だから、文句の一つも言ってみたくなるのです。けど、口先だけでもさじを投げてはいけないのです。どうせ間違えると思ってはいけないのです。
さて、
スーツに身を包み、会場に出発。涙の後は、そこそこ集中してたので、テンションもそこそこ。ただ、本人いわく、緊張する~!!と、落ち着きない様子でした。
発表会スタート。
Gくん昨年までと違って、プログラム順が随分後ろです。待ってる時間、緊張していなければいけない時間が長いのです。小さい子なりに一生懸命な演奏。ほほえましく思うのは観客席、舞台袖は小さい子とはいえ緊張感でいっぱいです。
Gくんの前の子の演奏が始まりました。
…!!!!!
めちゃくちゃうまい!!ものすごく上手!!
客席が唸るほどの存在感。技術力も素晴らしく、練習量も半端なかったでしょう。まさに渾身の演奏です。
客席で聞く私たち家族は、この演奏の後がGくん?あまりにも酷ですわ…。と、心の叫び。
当人は舞台袖でこの演奏を聞いているのです。ただでさえプレッシャーを感じているのに、かわいそうでなりません。でも、もちろん、声をかけることもできません。
彼女の演奏が終わり、うやうやしくお辞儀をする彼女に、今日最も大きい賞賛の拍手が鳴り響いています。
彼女が舞台袖に姿を消したら、アナウンスでGくんが呼ばれました。
登場したGくんは、コチコチ…。余裕はみじんも感じられません。
ポジションを確認し、演奏スタート!!
主題部分のテンポもメロディーも指運びもスムーズです。テーマが変わる苦手な部分も、落ち着いていてきれいにメロディーをつないでいます。主題に戻って。いつもこのあたりで集中が切れ、メロディーが迷宮入りするのですが、今日は順調に指を運んでいます。ラストのテーマも集中力を保って大事に弾くことができました!!
ノーミス!!
お辞儀をしたGくん、顔を上げて、やっとちょっと笑顔が出ました。
いやー!!ホッとしました。
今までお稽古してきた中で、最高の演奏ができたと思います。よくがんばりました。本当に心から褒めてやりました。素晴らしかったよ。と。
Gくん、演奏中は頭の中は真っ白だったそうです。お辞儀をして顔を上げたとき、「終わったんだ」と、思ったそうです。
アナウンスの前、舞台袖で先生が、「あの子を抜くぐらいの勢いでいこうか!」と、発破をかけてくださったそうですが、Gくんがとっさに口にしたのは「無理!!!」だったそうです。
「お母さん、でも、そうやろ?無理やろ?あれはないで。僕の前だけなんであんなにうまいん?ありえへんわー。」と、Gくん。
「確かに彼女は上手だったよ。でも、Gくん一つも劣っていなかったよ。びっくりするくらい、全く引け目はなかったよ。」と、若干誇張気味に、でも、嘘ではなく、褒めておきました。
彼が、「やったー!!!!!!!」と飛び上がり、心底達成感を味わったのは、家に帰ってきてスーツを脱いだ時でした。
この日は旦那さんのお友達のスペイン料理店で、美味しいパエリアなどなどたくさんのお料理を堪能することができました。
母は来年もこの達成感を味わって欲しいのだけど…。母はピアノを弾く息子が大好きです。

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